聖ドムニウス大聖堂内部

クロアチア・スプリット観光:聖ドムニウス大聖堂とジュピター神殿(洗礼室)の見どころ

洗礼室(ジュピター神殿):5つの見どころ

洗礼室(ジュピター神殿)外観

洗礼室(ジュピター神殿)外観

聖ドムニウス大聖堂を背にし、スプリット旧市街の中心地「ぺリスティル広場」の西側に見える少し細い道を進むと、洗礼室(ジュピター神殿)にたどり着きます。

この洗礼室(ジュピター神殿)が建てられたのは295年から305年にかけてのこと。ディオクレティアヌス宮殿建築の一環として建てられました。冒頭で説明した通り、元々はディオクレティアヌス帝が自らの父と称していたローマ神話の最高神ジュピターを祀った「神殿」として建てられたものです。

スプリットの観光情報を見ていると、「洗礼室」や「ジュピター神殿」とその呼ばれ方は特に統一されていませんが、2つとも同じ建物。現:洗礼室、旧:ジュピター神殿となっています。そんな洗礼室(ジュピター神殿)の見どころを見ていきましょう。

1.天井の装飾

洗礼室(ジュピター神殿)の天井

半円状の天井

比較的簡素な入り口のドアをくぐった後は、まず視線を上に上げてみてください。精細な浮き彫り装飾で天井一面が埋め尽くされているのを確認することができます。この豪華なレリーフは、この建物がジュピター神殿だった当時の装飾です。

洗礼室(ジュピター神殿)の天井

様々な人物が描かれている

さらによく見てみると、正方形の中心に描かれている人物がそれぞれ異なる表情をしていることが分かります。これらの正体は、ローマ神話に出てくるヴィクトリア、ヘラクレス、ユピテル(ジュピター)、アポロなどの英雄や神々たち。1つ1つの表情をじっくり見比べてみるのも、洗礼室見学の楽しみの1つです。

2.洗礼盤

洗礼室の洗礼盤

洗礼室の中央に置かれた洗礼盤

洗礼室の中央に置かれているのが、洗礼盤。洗礼盤とは、洗礼の儀式を行う際に欠かせないアイテムで、儀式の際に使用する聖水を入れるためのものです。

また昔の儀式では、洗礼を行う際には「全身を聖水にくぐらせる」という方法が取られていたため、ここに置かれている洗礼盤も大人が一人入れるほどの大きさになっています。

ちなみにこの洗礼盤の正面に彫られている人物は、クロアチア王国の国王(クルシェミル4世又はズヴォニミル王)であると言われており、ヨーロッパで初めて石に彫刻された王様としても知られています。

3.聖人ヨハネ(洗礼者ヨハネ)の銅像

聖人ヨハネの銅像(洗礼室・ジュピター神殿内)

聖人ヨハネの銅像

天井に続き、洗礼室のメインの見どころとも言えるのが、この聖人ヨハネの銅像です。聖人ヨハネとは、キリスト教において最大の預言者とされている人で、イエス・キリストの誕生を予言したと言われています。また洗礼者ヨハネとも呼ばれており、キリスト教への洗礼活動を熱心に行っていた人としても有名です。

そんな人なので、洗礼室に聖人ヨハネ(洗礼者ヨハネ)の像が置かれているのもごもっともなのです。またヨハネの左手にも注目してみてください。聖水を入れるための洗礼盤を手にしているのが確認できます。

グルグール・ニンスキの像

グルグール・ニンスキ像

ちなみにこの聖人ヨハネの銅像を手がけたのは、クロアチアの有名な彫刻家イヴァン・メシュトロヴィッチという方です。彼は、スプリットのパワースポット「グルグール・ニンスキの像」を造った人でもあります。

4.2つの石棺

洗礼室(ジュピター神殿)内部

角に置かれた2つの石棺

聖人ヨハネの像を挟むようにして、2つの石棺が置かれています。この中には、スプリットの2人の大司教が埋葬されており、左が初代大司教を務めたと言われているイヴァン・ラヴェンニャ(Ivan of Ravenna)、右側がクロアチア王国時代の11世紀にスプリット教会の大司教であった「ロヴレ( Lovre)」のものです。

5.頭のないスフィンクス

洗礼室の前に置かれたスフィンクス

守り番のように置かれているスフィンクス

洗礼室(ジュピター神殿)をガードしているかのように置かれている、頭のないスフィンクス。これはディオクレティアヌス帝がエジプト遠征から持ち帰ってきた12体のスフィンクスのうちの1つで、何と紀元前1,500年(約3,500年前)のものと言われています。

このスフィンクスに頭がないのは、「キリスト教にはふさわしくない」ことを理由にキリスト教徒たちの手によって切り落とされてしまったからです。同様の理由で、ディオクレティアヌス帝によってエジプトから持ち運ばれた12体のスフィンクスのうち、11体のスフィンクスの頭はすべて切り落とされています。

スプリット旧市街のスフィンクス

唯一完璧な姿で残っているスフィンクス

でもたった1体だけ、完璧な姿のままで現在まで残っているスフィンクスが存在しています。その奇跡のスフィンクスについてはスプリット観光の記事で紹介していますので、こちらも良かったら見てみてください。

>>スプリット観光(ディオクレティアヌス宮殿)の必見スポット11・観光がぐっと面白くなる小ネタ付きでご紹介

スプリット観光のハイライトとも言える2つの建物を堪能しよう

スプリットの街並み

スプリットの街並み

かつてのディオクレティアヌス宮殿の中で最も見応えがあるスポットとも言える「聖ドムニウス大聖堂」と「洗礼室」。それぞれの背景に潜むディオクレティアヌス帝とキリスト教徒たちの長い歴史を感じながら、その細部まで、じっくりと楽しんでくださいね。

【関連記事】

 

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。