世界一夕日が美しい街・クロアチア「ザダル」のマジックアワー
クロアチアの西部に「ザダル」という名の小さな街がある。ザダルは「世界一美しい夕日が見れる街」として有名で、日没前になると世界一の夕日をひと目見ようと多くの人が海岸沿いに集まり賑わう。
今回は、そんな世界一美しいと言われるザダルの夕日と、トワイライトタイムの様子を紹介します。
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ヨーロッパ一訪れたい街として人気のザダル
ザダルは近年、その独特の歴史や唯一無二の自然などで多くの観光客の注目を集めている。
その人気は確かなもので、2016年の「ヨーロッパの訪れたい都市ランキング(Top destinations in Europe, Best places to travel in 2016)」で1位の座を射止めたほど。
とても小さな街ながらも、ヨーロッパ一の注目を浴びているのがこのザダルという街。
特に有名なスポットは「シーオルガン」
そんな観光客の注目を集めているザダルで、最も有名なスポットかつ夕日を眺めるのに絶好な場所が「シーオルガン(sea organ)」。
これはクロアチア出身の建築家ニコラ・バシッチが平和への願いを込めて造ったもので、2005年4月に完成した。
戦争で荒廃した海に活気を
歴史上数々の戦争の戦地となってきたザダル。一番最後に攻撃を受けたのは1991年のクロアチア独立戦争で、街の多くの歴史的な建造物が戦争によって破壊されてきたという悲しい思い出を背負う街。
そんな悲しい思い出を払拭し、未来への希望と平和への願いを込めて造られたのがこの「シーオルガン」(もう一つ「太陽へのあいさつ」というのがあるのだけれど、それは後ほど説明します)。
戦争で荒れ、誰もよりつかなくなってしまった海岸沿いの再デザインは大成功。今では連日多くの観光客で賑わうザダル一の観光スポットとなっている。
海の力でユニークな音を奏でる「シーオルガン」
「シーオルガン」は、ザダルの海岸沿いに建てられた階段。この階段の地下には音を奏でる管が設置されていて、階段と地面には風が通り抜ける穴が開けられているという“ちょっと変わった”外観。
階段に近づくと、ブォーン、ブォーンという音が聞こえてくる
シーオルガンの近くまで歩いて行くと、どこからともなく「ブォーン、ブォーン」というユニークでチャーミングな音が聞こえてくる。
この音の正体こそが階段に設置された管と穴で、海の波が管を通り抜ける度に穴から音を発するという仕組み。
風や波が強くなると奏でられる音も大きくなり、自然が生み出す気まぐれな音楽を楽しむことができるのも、このシーオルガンの醍醐味。
この音は、どこから聞こえてくるの?と不思議がる人たち
シーオルガンの近くまで来るとその「ブォーン、ブォーン」という音はどんどん大きくなり、その存在を知らずにやってきた人はこの不思議な音がどこから来ているのかわからずとまどう場面も。
そして子どもたちは音が聞こえて来る穴に興味深々。穴にピタッと耳をつけ「ブォーン、ブォーン」という音と振動を体感することを楽しんでいる。
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