映画『恋するパリのランデブー』で人生学/瞳でのコミュニケーションは、超ロマンティック
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映画『恋するパリのランデブー』で人生学
「瞳でのコミュニケーションは、超ロマンティック」
目は口ほどにものを言う、とはまさにこのこと。時として愛の言葉はチープで、口にしてしまうと興ざめしてしまうこともある。言葉にできない深い思いは、この映画のように目が語るのだ。
瞳でのコミュニケーションは、本能よりももっと深く、遺伝子的な部分で通信している気がする。細胞まで“思い”が染み渡る感じ。そういう瞬間を経験できるのは、とても幸せなことなんだと思う。
※以下、内容にネタバレを含みます
瞳でのコミュニケーションは、超ロマンティック
主人公は自由気ままに生きるピアニストのサシャと、離婚歴2回で3人の子を持つシャルロット。ストーリーはよくあるラブストーリーの展開で、ドラマチックな出会いから恋に落ちて、立ちはだかる壁を乗り越えて結ばれるという内容だけども、「目が釘付け!」になってしまうシーンが2つ。
1つ目はふたりがドシャ降りの中で出会うシーン
雨で濡れた地面で大コケしたシャルロットのひざには血のキャンパス、その後タクシーを拾おうと道に出ると通りがかった車に水のシャワーを浴びせられ、挙句の果てには駐車場係がサシャへと投げた車のキーがタイミング良く頭にヒットするという3段落ちで踏んだり蹴ったりのシャルロット。
そんなシャルロットを自らの車の助手席へと案内しようとして目と目を合わせた瞬間、文字通り“電気が走る”。それを表しているかのように、突然やむ雨。ふたりは静かに、でも情熱的に見つめ合い、互いの目を離そうとしない。もう、急に未経験でキャパオーバーの特大LOVEがきたもんだから、脳内ショートしている感じ。
この、お互いが相手の瞳にグイグイ吸い込まれていく感じが、本当にロマンティック。そしてようやく絞り出して口にした言葉が、互いの名前。
サシャ:「サシャだ」
シャルロット「…シャルロット」
サシャ:「サシャとシャルロットで、サシャルロットだ…」
「ふたりでサシャルロットだ」って言うのもベタだけど、好き。そしてふたりの瞳も本当にきれいで美しい。大好きなワンシーン。
そして2つ目が、ラストにふたりが結ばれるシーン
一度は別れを決意したものの、やっぱり諦めきれずにサシャがシャルロットの家を訪ねる場面。そこで、ふたりはもう一度瞳で会話をする。
このシーンも、ふたりが見つめ合う姿が印象的で心がキュっとして暖まる。ふたりの思いは、ふたりにしか分からない。あえて、言葉にして伝えない方が良いときもある。そしてそういう時の方が、心と心で通じ合える。口にしなくても、互いの愛が全身に染み渡っていく、そんな感じ。ああ、瞳でのコミュニケーション、ロマンティック。
もう一つの人生学「熟成していくのが、愛」
『恋するパリのランデブー』。ちょっと日本語のタイトルがイマイチ…な気もするけど、英語のタイトルは『HAPPINESS NEVER COMES ALONE』。直訳すると、幸せは1人ではやってこない。そう、これは家族ごと相手を愛する物語でもある。
サシャがシャルロットの家族を愛していく過程もまた素敵で、別の人生学として「熟成していくのが、愛」ということも学んだ。これも書き出すと長くなってしまうので、心のメモとしてとっておくことにします。
補足1:とにかくハートフルなラブコメディ
『恋するパリのランデブー』を見ていて、笑顔にならない人はきっといない。ロマンティックラブコメデとPRされている通り「ドテッ」と落ちる部分が随所に散りばめられている。
「それやりすぎでしょ!」、「こんなのあるある」と思わず突っ込みを入れてしまいそうになりながらも、すっかりそのキュートな世界に浸かってしまっている自分がいるのだ。ラブコメの世界は平和で安定感のある笑いがあって、見る人を幸せにしてくれる。
補足2:主人公サシャの奏でるピアノが美しい
もう1つ『恋するパリのランデブー』で補足しておきたいのは、サシャが奏でるピアノのメロディーの美しさ。
失恋して空っぽになった状態のサシャから生み出されたメロディーは、哀愁が漂い、この世を嘆いているかのような悲しさを感じさせる一面がありつつ、本物の愛の美しさと人を心から愛することの喜びを表しているみたいな一面も感じる。文字通り、そのメロディーも「本物」。あの曲、itunesでダウンロードできないものかと思うほど、ひと聴き惚れしてしまった。
キュンとしたくなったら、このフレンチコメディを!
見る人を笑顔にさせるロマンティックフレンチコメディ。主人公のふたりが見つめ合うシーンが本当に印象的で、出会いの不思議さと美しさをチャージしてもらった気分。もう、あの2つのシーンは思い出すだけでもキュンッとする。ふたりが交わしたような細胞に思いが染み渡る瞳でのコミュニケーション、私にもいつかその瞬間が訪れますように。
【予告映像とあらすじ】
【STORY】
パリの街が優しく奏でる、ロマンティックな恋の奇跡―。
友達とピアノとパーティが大好きな作曲家のサーシャ(ガッド・エルマレ)は、夜はジャズ・クラブで演奏し、女性を口説くのが生きがいだ。何にも縛られることなく、気ままな生活を満喫しているサーシャだったが、5月のある火曜日、ふとしたきっかけで、シャルロット(ソフィー・マルソー)という女性と出会う。互いにどこか惹かれあうふたりだったが、シャルロットには2度の離婚歴があり、前夫との間に生まれた3人の子供を育てていて、恋愛に興味を持てずにいるのだった。更に、シャルロットの前夫が、サーシャの仕事上の取引先の大物アラン(フランソワ・ベルレアン)である事がわかり、ふたりの関係はますます迷走していく…。パリで芽生えた大人の恋の行方は?!
(引用:http://www.odessa-e.co.jp/cont/koisuru-paris/index.html)
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