• HOME
  • ブログ
  • MOVIES
  • 映画『男と女』で人生学/愛は、私たちより強いーカタチは消えても、愛は残る

映画『男と女』で人生学/愛は、私たちより強いーカタチは消えても、愛は残る

映画『男と女』で人生学

「愛は、私たちより強い」
存在は消えても、愛は残る。そして強い。忘れたつもりでいても、本物の愛は忘れることができない。それだけ、本物の愛は強いのだ。

※以下、内容にネタバレを含みます

愛は、私たちより強い

(C)1966 Les Films 13

(C)1966 Les Films 13

強く愛し合った夫を事故で亡くし、パリで一人暮らしをするアンナ。カーレーサーのジャンは、自身のレース中に妻が自殺している。そんな辛い過去を抱えたふたりが出会い、互いに好意を寄せているにも関わらずうまくいかない。

互いの子どもが通う寄宿学校で出会ったアンナとジャン。会う回数を重ねるほどに惹かれていき、遂にアンナはジャンに「愛している」とメッセージを贈るも、いざベッドで結ばれようとした瞬間に強烈な違和感を感じてしまう。

ジャンの腕の中にいる間中、アンナはずっと死んだ夫との思い出を思い出していた。その思い出から、アンナは結局ジャンとの付き合いを発展させることができない。アンナはこの一件で、自分でも気がつかなかった愛の強さを知る。

そしてその愛を抱えて生きていこうと決心し、ジャンの元を去っていく。そうだ、アンヌの中に残っていた夫への愛は、それほどに強いものだったのだ。

さようならを言えない別れほど、辛いものはない

アンナの夫は事故で急死し、アンナは彼にさようならを告げるチャンスがなかった。急に夫が消えていなくなってしまったその現実を受け入れられず、時がたって一見大丈夫かのように見えるも、いざ前進する機会がきても前進できない。全く立ち直れていないのだ。

これが、きちんと「さようなら」を言うことが出来た別れだったとしたら、アンナとジャンは結ばれていたのかもしれない。好きだった人にほど、きちんとさようならをすることはとても大事なことなのだ。

ラストのシーンで流れる歌詞が深い

(C)1966 Les Films 13

(C)1966 Les Films 13

アンナとジャックが気まずい雰囲気の中でベッドルームを後にする中で流れた曲の歌詞がとても深かった。この歌詞自体が、この『男と女』のメッセージとなっているとも取れると思う。

以下、映画に出てきていた歌詞。

Plus Fort Que Nous/愛は私たちより強く

二人は過去を引きずり、
心は闇に閉ざされる。
でも疑いは消えた。
愛は私たちより強い。
望みもあきらめも、
愛のなすがまま。

運命に任せよう。
愛は僕たちより強い。

あなたに身を寄せると、
時が神秘の衣をまとう。
夜風も甘く薫る。
愛は私たちよりも強い。

ドロ沼の自由か、
鳥カゴの幸福か、
それは愛が決めること。
愛は私たちよりも強いから。

人は悩むなと言う。
愛に苦しむなと。
愛の行方はいずこ。
愛は私たちよりも強い。

二人は過去を引きずり、
心は闇に閉ざされる。
愛に苦しむなと
でも疑いは消えた。
愛は私たちよりも強い。

愛が疑いを消すこともあれば、愛が苦しみを生むこともある。でもそれれは全て、そのときの愛が決めること。自分たちが思っている以上に愛は深く、生きていく上での中心核となっているんだろう。

補足1:ダバダバダ〜♪のリズムが良い

劇中、ダーバーダ、ダバダバダ〜、ダバダバダ〜と何度も流れる。そのリズムがとても心地よく、映画に華を添えている。映画を見終わった後も、思わず口ずさんでしまい、いつの間にかそのメロディにハマってしまってることを感じる。このメロディに魅了される人が多いのも納得。

補足2:アンヌ役のアヌーク・エーメが超かわいい

(C)1966 Les Films 13

(C)1966 Les Films 13

びっくりする位美人のアヌーク・エーメ。『男と女』を見る楽しみの一つとして、その美しい姿を目にすることができることもあると言える。可愛くて、チャーミングで、ビュアで。そして色気がある。ため息でるほどの美しさである。

補足3:『男と女2』もセットで鑑賞がおすすめ

引用:Amazon

引用:Amazon

20年後のふたりを描いた映画『男と女2』。アンヌとジャンも実際に20年の年を取っていて、その歳を重ねたふたりも素敵。20年前に何が起こったのか、この『男と女2』で紐解いていくような展開で、『男と女』自体への理解も深まって楽しめます。

深い愛の話『男と女』

「愛は私たちよりも強い」。見終わった後に強烈に頭に残り、そしてものすごく説得力のあるメッセージだった。

【予告映像とあらすじ】

フランスが誇るラブストーリーの不滅の名作

パリで一人暮らしをするアンヌとカーレーサーのジャンは、ドービルにある同じ寄宿舎に娘と息子を預けていることから知りあい惹かれあった。が、いまだ辛い過去を忘れられない二人は……。流麗なカメラワーク、カラーとモノクロームを使い分けた大胆なモンタージュ、そして甘美なメロディが“運命の出会い”に魅入られた男と女の恋を浮き彫りにしていく。“男”には『暗殺の森』(’70年)の名優ジャン=ルイ・トランティニャン。“女”にはジャック・ドゥミ監督の処女作『ローラ』(’60年)で脚光を浴びたアヌーク・エーメ。慎ましさの中に成熟した女性の色香を漂わせるお洒落な存在自体が、モードの極みだ。映像とサントラ、そして名演がみごとにシンクロした珠玉のラブストーリーは、いま見ても新鮮な衝撃と感動を与えることは間違いない!

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。