Airbnbホストの話し合い・後編

Airbnbでトラブル発生、さぁどう対応する?④ホストとの話し合い・後編

でも、明らかに、朝まで誰かがここに「住んで」いたよね?

部屋に入ってすぐ、私はこの部屋が今現在貸し出し用として使われている物件ではないことを察した。ものすごくピカピカに掃除されているとはいえ、幸せな家族の生活感で溢れている。

ダイニングやキッチン、ベッドルームの至るところに、ホストの幼少期の頃の写真やホストの妹だと思われる女の子の写真がいくつも飾られているし、昨晩顔を合わせたホスト母の写真もいくつかある。

そして冷蔵庫を開けると、一段だけ空っぽになってはいるものの(きっと私用として)、ポケットや上下の段にはものすごい量の卵やジュース、ハムやチーズなどがびっしり詰まっていた。

キッチンの棚にはコレクションと思われるボスニアンコーヒー用のカップがずらりと収納されていて、通常Airbnbの部屋には置かれていない電話機とさらにはメモ帳もセットで置かれていて、「電話をしながらメモを取る」という日常シーンが容易に想像できる。

恐る恐るクローゼットと思われるドアを開けてみると、その中には想像通りびっしりと洋服が収納されていて、それは東京生活時代の私の日常感あふれるクローゼットを思い出させた。

1000%明らかに、私が来るその日の朝まで、ホストの家族の誰かが(多分ホストの妹/姉ファミリーが)、住んでいたに違いない。でも状況が状況だから、緊急家族会議でも開いて、私のためにこの家を開放すると決断したのだろう。彼女たちは私が滞在する4日間、どこに身を置いているんだろう……、私は何も悪くないにも関わらず、日本人のサガか、なぜか罪悪感を感じてしまった。

でもこれが、全員が少しずつ我慢して生み出した最良の結果

そうだ。今回の一連の件は、しょうがないのだ。何なら、関わっている人全員が少しずつ我慢して、最良だと思われる状況を作ろうとした結果がこれなのだ。だから私は罪悪感を感じるのはやめにして、4日間、このベストオブベストだという物件での滞在を楽しむことにした。

「街のドセンターよ!」とホスト母が言っていた通り、その部屋は実際サラエボの旧市街まで歩いて1分というド・センターに位置していて、仕事を終えた夕方、ふらっと街を散歩するのには絶好のロケーションだった。これは本当にありがたいありがたい。最悪の初日からスタートしたサラエボだったけど、このベストオブベストの物件に移動してから、私はようやくサラエボ探索を楽しみ始めることができた。

そしていよいよ明日、ようやく、元々の物件へとチェックインすることができる(これ以上何事も起きなければ)。腰を据えてサラエボ生活をスタートさせることができる日が、ようやく、ようやく来るのだ。そうだ週末は、もう少しサラエボの街を散策してみよう。

ということでここまで読んでくださった皆さん、私のボスニアAirbnb事件に長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。そしてお付き合いいただいたついでと言っては何なのですが、最後のお願いとして、明日、私が無事に元の物件にチェックインできること、どうか皆さんも一緒に願っていてください。

(完)

Airbnbでトラブル発生、さぁどう対応する?①サポートセンターへの連絡まで

Airbnbでトラブル発生、さぁどう対応する?②Airbnbサポートとのやりとり・問題解決まで

Airbnbでトラブル発生、さぁどう対応する?③ホストとの話し合い・前編

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