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映画『ワタシが私を見つけるまで 』で人生学/自分を知らないと、本当に幸せにはなれない

映画『ワタシが私を見つけるまで 』で人生学

「自分を知らないと、本当に幸せにはなれない」

歳を重ね、経験を積んでいけばいくほど「自分が一体どういう人間だったかのか」、時に分からなくなってしまうというのは多くの人に起こることではないだろうか。

特に刺激が多い都会で生活をしていると、自分自身の気持ちから目を背ける「誤魔化しの要素」が多すぎて、自分と向かい合う時間はなかなか持てないかもしれない。

でも自分で自分を理解していない内は、心の底から自分の状況に満足することはできない。例え恋人や家族、友達が近くにいたとしてもだ。本当に満たされた状態を望むのであれば、自分の心の声にしっかりと耳を傾けることこそ必要で、それが満たされるための一番の近道になるんだと思う。

※以下、内容にネタバレを含みます

自分を知らないと、本当に幸せにはなれない

© 2016 Warner Bros. Entertainment Inc.

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映画『ワタシが私を見つけるまで』にはタイプの異なる4人の“おひとり様女性”が登場するわけだが、主人公のアリスだけ他の3人と異なる点がある。それは今まで一番自分と向き合ってこなかったこと。おひとり様になるまでアリスには常に恋人がいて、自分を見つめる機会がなかなかなかったのだ。

だからこそアリスは、独りになって自分を試してみたいと恋人に告げ、ふたりにブレイク期間を設けることを提案する。今までしたくて出来なかった料理や護身術の習得、グランドキャニオンでの初日の出に挑戦したいというのがアリスの言い分だった。

「それができなかったのは僕のせいじゃない」

© 2016 Warner Bros. Entertainment Inc.

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アリスにブレイク期間を告げられた恋人は、彼女の言い分に対してきっぱりそう告げる。そうだ、それまでにアリスが本当に護身術や料理教室に通いたくて、グランドキャニオンに行きたければ恋人がいようがいまいが行動に移していたはずだ。

アリスはふたりの関係をマンネリで退屈だと言っていたが、それも自分を知らないことからくる「他責」の感情のようにも思える。自分にとって何が大切で、何が心地よくて、何を幸せと感じるのか。自分の可愛がり方を知らないうちは、きっと何をしても欲求不満の状態が続く。

「相手がこの人でなければ」、「自分の居場所がこの場所でなければ」もっと自分は変われるはず……。きっとそんな感じだ。

理想の自分に近づくためには、外的要因ももちろん重要なことだと思う。だけどまずは、自分という人間を知ることから始めてようやくスタートラインに立てるのはないだろうか。

自分と向き合うために「独り」になるのは、なかなか難しい世の中

© 2015 Warner Bros. Entertainment Inc.

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超個人的な意見を言うと、自分と向き合うためには、精神的に「独り」になった方が良いと思う。身の回りに溢れてかえっている情報をシャットアウトして、自分の心の中にいる見えない自分の声に耳を澄ますのだ。

何がしたいのか、何を幸せと感じるのか、何を求めているのか、心から心地いいと思える状態になるには、どんな行動をとればいいのか。

厄介なことに、その心の声を導きだすには、結構な時間がかかる。

なぜなら私たちは、常に過去からつながってきた線上の上に生きているのだ。そしてその線は、半ば自動的に未来への下書きも済まされている。日々の仕事があるし、友人との付き合いだってあるし、仕事上の付き合いだってある。それを全て断ち切るのはなかなかタフなことだ。

加えて映画の主人公アリスのように「本当の独り」を望まないうちは、自分と向き合う時間を作ろうとしない。すべてが自分探しという名のおひとり様ごっこで終わってしまう。

自分探しは、何か新しいことへの挑戦で実現するのではなく、自分の心の声に耳を傾けるワザを習得することで、始めて実現することなのではないかと思う。


補足1:アリスの親友、ロビンのキャラクターが最高!

© 2015 Warner Bros. Entertainment Inc.

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シングルライフを謳歌し、シングルの極意、楽しみ方をアリスに伝授する自他共に認めるパーティーピーポーのロビンが、本当に最高!

一見毎夜遊び呆けているように見える彼女だが(実際に遊んでいるんだけど)、ロビンは自分を見失うことはなく、自分という人間がどんな人間なのかをしっかり知っている。

だからアリスのように自分が誰なのか分からなくなることも、自分という人間性について悩んだりすることもない。ロビンの生活は全て、自らの意思で選んでいるものなのだ。

「あんたは男に会うとサオ地獄にはまる」

© 2015 Warner Bros. Entertainment Inc.

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これはこの映画のなかでも印象に残っている言葉のひとつ。ロビンがいかにまともで(自分を客観視できている)、自立している女性であったかを表現しているシーンだ。

「私が誰かと付き合うときは、少なくとも私をしっかり見てくれる人と付き合うわ。男に注目されると自分を忘れて男の世界に吸い込まれるあんた(アリス)とは違う。私はちゃんと、自分がどんな人間かをわかっている」。

ロビンはこう続けた。しびれる言葉だ。それでもアリスは「サオ地獄」の言葉に今いちぴんときていない。その言い合いの数分後に元彼ジョシュから「ずっと寂しかったんだ」なんて言われると、またすっかりその気になってしまうのだ。

でも実際ジョシュは恋人との関係が婚約まで進んでいた。そう、アリスはただの「遊び相手」だったのだ。アリスはここでようやく、ロビンが指摘した「サオ地獄」の意味に気づく。

© 2016 Warner Bros. Entertainment Inc.

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今まで誰と付き合ってもうまくいかなかったのは、自分がきちんと自分を持っていなかったことが原因だったこと。男に求められることに価値を見出して自分を失い「サオ地獄」にはまっていたことにようやく気付くのだ。

他人に依存した幸せでは本当に幸せにはなれない。しっかり、自分の足で立って初めて幸せを追求することができるのだ。

それにしても「サオ地獄」という言葉。蟻地獄と比較してそう表現していたけど、英語では「quicksand(流砂)」「dick-sand(ちん○ん砂)」だった。なんとも絶妙な日本語訳に勝手に感動してしまった。。。

そしてロビンが実は医学部卒のエリートで、働く必要がないほどのスーパーリッチな家だったっていう種明かしにも、「それ、ずるい!」と思わず漏れてしまいそうになる。映画の後半になればなるほど、ロビンの株は急角度で右肩がりだ。

補足2:ブリジット・ジョーンズの日記、セックス・アンド・ザ・シティの鑑賞は30代女性は避けるべき?

© 2016 Warner Bros. Entertainment Inc.

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いい意味で今の時代に即した映画だった点においても、この映画は見ていて楽しかった。特に私のように30代独身、都会で生活している多くの女性にとっては、「ブリジットジョーンズの日記」、「セックス・アンド・ザ・シティ」は通る道だと思う。

もちろん私も「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズが大好きだし、サラ・ジェシカ・パーカー目当てで映画を見るほどSATCも大好きだ。

そんな私みたいな人がよほど多いのだろう。劇中では「ブリジットジョーンズの日記」と「セックス・アンド・ザ・シティ」は見るなというセリフがある。理由は「独身って最高」という気分を煽ることと、いい男といい恋愛をすることが幸せだと勘違いしてしまうからということらしい。

このセリフでドキっとしない30代、東京在住シングル女性はいないのではないだろうか……。私はした。だってどっちのシリーズも大好きなんだもん。まさかこの2つの映画が毒として扱われるなんて思ってもみなかったが、その分リアリティもあって、ものすごく今っぽい映画だと思えた。

さぁ、「独り」を楽しもう

© 2016 Warner Bros. Entertainment Inc.

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本当に幸せになるために。まずは自分独りで幸せになれる方法を探してみよう。自分の心を笑顔にするためにはどんな行動をとれば良いのか。何を始めて、何をやめるべきか。まずは全て「自分を満たすこと」を軸に行動することで、自分探しの旅に終わりがくるのだと思う。

私は来年の2月から独りでローマに行くことが決まっている。その前に沖縄で2カ月、独りの味わい方を十分に学び、それなりにおひとり様を楽しめるようになり、幸せ探しのスタートラインには立てたつもりでいる(希望も込めて)。2カ月後私は異国で何を感じるのか、心は穏やかだけど確かに弾んでいる。

この映画の主人公アリスが最後に辿り着いた「独り」の時間の貴重さを感じ、瞬間瞬間を惜しみながら、流れ続ける時間を大切に過ごしていきたいと思う。

【予告映像とあらすじ】

恋人は途切れたことがないが、ひとりでは背中のジッパーすら上げられない主人公アリス。シングル・ライフを謳歌し毎晩パーティー三昧な親友ロビン。仕事に打ち込み恋愛を避けてきた産婦人科医メグなど様々な“おひとり様”が登場。眠らない街ニューヨークで、遊びまわるだけでは決して満たされることのない独身女性の葛藤をユーモアを交え軽快に描いたガールズ・コメディ作品。

 

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