At that time

私はラッキーガール? 世界レベルのポジティブ思考を目指して

いきなり本題から入るけれど、私はかなりのポジティブ思考かつ楽天思考な人間だと自認している。いい意味でも悪い意味でも。

私のマインドの90%は、沖縄が生んだ素晴らしき文化「なんくるないさ〜(何とかなるさ〜)」精神で成り立っている自信もある。

友人たちからも、本当にポジティブだよね。明るいよね。能天気だよね。適当だよね。向こう見ずだよね。と言われ続けること十数年。

これらのありがたき言葉の数々によって「そうか、私はポジティブなのか」と認識させ続けてもらっていた。

でも。

私のポジティブレベル、世界レベルにはほど遠いのかもしれない

そんなことを思わされる出来事が、クロアチアで起こった。

その日は朝からPCを開いてカタカタし続け、2〜3時間経った頃に甘いものが欲しくなった私は、近くにあったスナックを販売している自動販売機に向かった。

お目当てはチョコレート。そう、ちょっと疲れた脳への定番かつ最高のご褒美。

「はぁ〜糖分糖分〜♪」

とウキウキしながら自動販売機のボタンを押す。

私が押したボタンのチョコレートの列のロックがウィーンと音を立てて開き、最前列にあったチョコが後ろからポコンと押される。

後は落ちてきたチョコを下の受け取り口から取り出すだけ。

でも。

落ちてくるはずのチョコレートが落ちてこない

ガタンと落ちてくるチョコレートが楽しみで楽しみで、すぐに取り出せるように受け取り口の前にしゃがみこみ、万全の態勢で待っていた私。

この「ウィーン、ポコン、ガタン」の最後の「ガタン」が聞こえてこないリズムの乱れに違和感を感じて、おのずと上を見上げる。

するとチョコが列の途中に引っかかっているという事件を目の当たりにした。

はぁ。。。自然とこぼれるため息。

すぐに食べられると思っていたチョコを食べられないとなると、不思議なことにビッグバン並の勢いでチョコ食べたい欲が大きくなっていく。

トイレに行くのを我慢して我慢してようやくトイレを発見したとき、今まで我慢できていたはずのトイレが、最後の数秒になってもう漏れちゃう…ってなる感覚と似ている(食事中の方がいたらごめんなさい)。

チョコ欲で頭がいっぱいになった私は、自動販売機をちょっと乱暴に揺らしてみたり、叩いてみたりするというプチ暴挙を実施。ビビリな性格ゆえにガツンとはいけなかったけれど。

そして防犯対策がばっちり施されていたこのマシン。私からの衝撃に対してうんともすんとも言わず、途中で引っかかっているチョコはピクリとも動かない。

はぁ。。。とまたため息をこぼすも、数秒後には「まぁ、死ぬわけじゃないしな」と持ち前のポジティブ思考で状況を楽天的に受け止め、気を取り直して宿泊先のフロントに向かう。

「チョコが引っかかって落ちてこないんだよね」

そう伝えると、

「OKOK、良くあることだよ」

と優しい笑顔で同情してくれたお兄さん。お兄さんの笑顔が私に伝染し、私も自然と顔がほろこぶ。

そうか、こんな経験をしているのは私だけじゃないのか。

私以外にも同じバッドラックを経験している人がたくさんいることを知ると、もしかしたら私も「選ばれた一人」なのかもしれないと思えてちょっと誇らしい。

自動販売機被害友の会という名の会合があれば「ホント、自動じゃない自動販売機には参っちゃうよねぇ〜」と頭ポリポリしながら話に華を咲かすことができる日がくるかもしれない……。

そんな素敵な機会に参加できる権利をもらえたとしたら、むしろ今回の件はラッキーだったのかもしれない……そんなどうでもいい妄想をして思わずにやけそうになる。

そしてこのお兄さんがこのあと何とかしてくれるんだろう、そんな期待も込めて笑顔で見つめ合う。

でも、ふた言目に彼の口から出た言葉が、私を一気に現実に引き戻す。

お兄さん「とりあえず自動販売機に電話番号が書かれてるから、そこに電話して解決して」

私「……^^?」

お兄さん「だから、自動販売機の会社に電話して(自分でどうにかして)?^^」

このあまりに非協力的なお兄さんの態度に一瞬目が点になるも、とりあえず状況を把握する。

そうか、あの自動販売機はこのお兄さんの管轄外なのか。それならばしょうがない。

ということで気を取り直して自動販売機の元へと戻る。チョコは相変わらず引っかかったままだ。

「もしかしたら、上の列のチョコを買えば上から落ちてくる衝撃で一緒に落ちてくるかも?」

自動販売機の会社へ電話するのを少し億劫だと感じていた私は、上の列のチョコを購入して下のチョコに衝撃を与える作戦を試みることにした。

再度自動販売機にコインを入れて、引っかかったチョコの真上に陳列されているチョコのボタンを押す。

「ウィーン、ポコン……」

……。

……。

……。

「ガタン」の音がまた聞こえてこない……。

まさかと思って今回購入した列のチョコを確認すると、下のチョコと全く同じような状態で上のチョコも引っかかっていた。そう、まさかの二の舞。

はぁ。。。作戦は失敗。

私の目の前には、落ちそうで落ちないチョコが上下2つに並んで儚げにぶら下がっている。

価格にして約200円。このまま諦めるか、自動販売機の会社に電話をするか……。

たかが200円、されど200円

ということで意を決して、私は自動販売機に貼られていたステッカー上に書かれた番号に電話をかける。

数回のコールが鳴った後、担当者と思われる男性が電話口に出た。

私は事の成り行きを再度説明する。

「OKOK!20分以内には行くから、近くで待ってて!」

少しも悪びれる様子もなく、電話口の男性は今から向かうとだけ告げて電話を切った。

そして待つこと15分弱、電話口の男性は思ったより早く現場に到着した。

自動販売機のドアを開け、宙ぶらりん状態だった2つのチョコを救出。

こうしてようやく、念願でもなかったけどもはや念願の域に達していたチョコを私は無事手元にすることができた。

でもほっこりしたのも束の間。

私は駆けつけた男性が発した言葉に再度目が点になる

「Youラッキーだね!いつもは俺この辺にいないんだよね。でも今日はたまたまいたから、こんなに早くかけつけることができたんだぜ? ほんと良かったね!」

私「……^^?」

男性「いや、君はホントラッキーガールだよ!」

正直言うと、私は男性から「不便かけちゃってごめんね」という謝罪の言葉をかけられることを無意識のうちに期待していた。

でもこの男性は「僕が近くにいたことはすごく幸運なことなんだよ!」と、私がどれだけ運が良かったかを力説している。そして私をラッキーガールと呼ぶ。

自分の会社の自動販売機が、イチユーザーに迷惑をかけてしまったことに関して詫びる気配はイチミリもない。

むしろ、購入する側も落ちてこないリスクを承知の上で買うのが当たり前だよねと言わんばかりだ。

さらには、

「大体は翌日対応なんだけどね〜今日は20分でできちゃった〜!」

と、この奇遇具合に彼自身が少し興奮しているようにも見える。

きっと彼は普段、本当にこの周辺にはいないんだろう。

そうか。そんな日に電話をかけた私はラッキーガールなのか。

私はラッキーガール。なぜなら翌日までチョコを待たずに済んだから。
私はラッキーガール。なぜなら翌日までチョコを待たずに済んだから。
私はラッキーガール。なぜなら翌日までチョコを待たずに済んだから。

何度か自分に言い聞かせてみて、今回の一連の出来事をポジティブに解釈しようとしても、なかなかできない自分がいる。

だって本来であればほんの数秒で買えるはずのチョコレートを手にするまでにトータルで1時間くらいかかったし、この1時間があれば、もっと別の何かをすることができたかもしれないじゃない?

ついついそんなことを思ってしまう。

でも目の前の男性は相変わらず「なんて偶然なんだ〜♪」とご機嫌。

そんな彼を見て、私は決めた。

とりあえず、笑おう。

このスーパーポジティブな男性と一緒に笑おう。

彼が20分以内で駆けつけられる距離にいた偶然を喜ぼう。

そうして「イエーイ!」と互いにこの状況を喜びあったあと、

「ほんと、近くにいてくれてありがとう!」

と、なぜか最後は私が彼に感謝をする始末。

おそろしきクロアチア人のポジティブバイブス。すっかり飲まれてしまった……。

その後ようやく口にすることができたチョコ。脳の疲れを癒す目的で購入したのだけど……ラッキーガールな自分に感謝をして食べる気持ちの方が大きかった。

そして、超おいしかった。

(完)

ということで未だにちょっと腑に落ちない部分も多々あるけれど。これもきっと海外生活ならでは醍醐味。

こうしてブログに書く事ができるということをありがたく受け止め、彼を見習ってもっともっとポジティブな私になれるように、これからも鍛練していきたいと思います。

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