ドイツでは、新生児でもガンガン外出

日本だと、赤ちゃんが生後1カ月頃になるまではなるべく外出を避けて家で過ごすようにって話を良く聞いていたけど、ここドイツでは、赤ちゃんが生まれた直後から外出OK。というかむしろ、新生児を連れてガンガン外出しましょうってのが推奨されている。

いわゆる外気浴と呼ばれる立派な子育ての一貫を出生後すぐに始めるわけで、1日の内に少しでも外に出て赤ちゃんを新鮮な空気に触れさせましょう、そして免疫力を高めましょうね!ということなんだけど。

外の気温が10月ですでに14度前後になるのが当たり前のドイツと(地元沖縄ではこれ真冬なんですけど)、寒くなると自分でも別人かと思うくらいに出不精になる私という組み合わせでの、この外気浴という子育てはなかなかのチャレンジングな試練なわけで。

産褥期には、母体の回復に努めるというものすごく最もな事実を理由に外気浴の担い手をマティアスに委ねきっていたんだけど。産後1カ月を過ぎて悪露も治まっていよいよ母体の回復が顕著になってきた頃、もう外気浴を避ける理由は見つからなくなってしまい。

寒さで縮こまっている私を大袈裟かよと言わんばかりの少し冷めた目で見つつ、「いや、大人も普通に外出た方がいいよ」という言葉をいよいよマティアスが放ったその日から、私も正式に外気浴の担い手としてカウントされまして。

それからというもの、愛娘のためならばと自分を奮い立たせ、分厚いコートを引っさげて外気浴という名の私にとっては修行のような旅へと出発する日々。そして意外にも、この外気浴の日課があっさりと私のリラックスタイムにもなりつつあることに自分で驚きながら、毎日30分〜1時間の時間を外で過ごして楽しむ日々。

(とはいえ、雨にも負けず風にも負けず、雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫な体を持ち〜という宮沢賢治の詩を何度心の中で読んだことか。)

近所にある立派なカエデの木


ドイツの秋空はとめどなくどんよりとした曇り空だけど。木々は紅葉して、黄色や赤やオレンジと、カラフルな世界が広がる季節。生後3日目から外気浴を始めて(鍛えられた?)娘は、毎日ベビーカーに揺られながら、嬉々としてドイツの秋の景色を眺めている。

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